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AI時代に真の価値のある情報とは何なのか【SEO is dead】

  • 作成日: 2025-07-25
  • 更新日: 2025-07-25
  • カテゴリ: その他
  • タグ: AI, LLM, ブログ, トレンド

あれこれ考えずに、自分の中から湧き上がってくるものに注目する

下手な考え、休むに似たり。と言う。
つまり下手にいろいろ考えて戦略を練ったところで、あまり意味がないということである。

ブログを書いていて、どうしたもんかなと思い始めている。
というのも、AIの登場によってブログの価値がなくなるのではないかと危惧しているのだ。

今は検索するとトップページにAIの要約が出るようになっている。これで満足し、他のページをクリックしないというユーザーも出ている。

じっさい、私も検索してページをクリックする頻度が減ったように思う。
トップページにAIによる要約が出るなら、それを見れば十分だということだ。

だがこれはジレンマである。
AIは、ネット上のリソースを学習している。それにはブログなども含まれる。
しかしAIが要約を検索で出すようにしたら、それらのブログは読まれなくなる。
ブログが読まれないということは、ブロガーはブログを書く意味がなくなる。
よってブロガーはブログを書かなくなり、ネット上のAIが学習できるリソースが少なくなる。

つまり、検索でAIの要約を載せるのは、長期的に見てAIにとってはマイナスになるはずなのである。
AI学習リソースが減ればAIの精度は下がり精度の良い回答が生成できなくなる。

AIが苦手とする分野はどれか

AIが苦手とする分野はなんだろうか。
トレンド、つまり最近の情報かしら。
だが最近のAIはWebを検索して情報を集めてくるようになっている。
だから、最近の情報も回答に使うことができると考えていいだろう。

そうなると、やはり個人的体験になってくる。
AIは人間ではないので、個人的体験というものはない。
それは人間にしか作り出せない。よって、AIはカバーすることができず、そこに需要が生まれる。

だが、その個人的体験もWebから収集して要約などすれば、回答として出せることになる。

なんだ、駄目じゃないか。
だいたいAIがWeb上のリソースを検索できるようになった時点で、もはやほとんどのリソースはただの学習データになっている。

ネット上にない情報

AIの学習ソースは今のところネットが主体である。そのうち、本なども網羅するようになるかも知れないが・・・。

そうすると、ネット上に存在しない情報というのが価値があるということになる。
AIに聞いてもちゃんと答えてくれない、間違っている。
という情報である。
だが、このような情報は、検索エンジンにも評価されていない場合があるだろう。検索エンジンに評価されているのであればAIも情報を見つけやすいので、回答に使うだろう。

SEOは死んでいる

うーん、やはり思考したところで、SEOは死んでいるようである。
すべてAIに吸収されてしまう。

だが、こんな状態になってしまっては、新規に記事を書く人が減ってしまう。
そうするとWeb上のリソースが減ってしまい、AIの学習データも足りなくなってくる。

いや、Web上のリソースもすでにAIが作る時代なのだろうか?
確かにAIによる記事を投稿している人はもう大量にいる。

だがAI記事は、読めばAIが書いたことが今のところわかるようになっている。
AIの匂いはわかるのである。

AIにはできない新規創造

だが例えば新しいライブラリの出力するエラーの解決法なんかは、AIは作れるのだろうか?
AIにプログラムの実行環境が備わっていれば、新しいライブラリをインストールしてそれを動作させるコードを書いて、実際にエラーを再現することもできるが・・・。

つまり人間は、新しいライブラリが出たら、それをドキュメントを頼りに使う。そして環境でエラーが出たらエラーメッセージを調べる。調べても情報が出てこなかったら自分で解決する必要があり、その解決した手法が記事になり、ネット上のリソースになる。

技術系の新規情報はこういう過程を経て生成される。

この過程をAIが再現できるのであれば、もはや人間が記事を書く必要性もなくなる。
AIにライブラリを使わせて、エラーが出たらAIに試行錯誤させて解決させればいいのだから。
現在(2025年)はここまでAIは出来るようになっているのだろうか?

ChatGPTに聞いてみたところ、AIは今のところ

*自力でエラーを検証・修正
*未知の問題を試行錯誤し解決

というのは難しいということだ。

なるほど、ということはこういうことだ。
AIで得られない情報は未知的な新規情報である。
AIは未知の問題を試行錯誤して解決できないので、これは人間が行う必要がある。
つまり、ここに人間の価値が出てくるということだ。

AIが未知の情報を解決できないのは実行環境が用意できないからだ。開発者は自分のパソコンに実行環境を用意して検証できるが、LLM単体ではこれは難しい。いまのところだが。

これも時間の問題だろう。
進化的に言って、AIが試行錯誤できる環境があったほうが、いいことになる。
それができるようになれば、AIは新規情報を発掘できるようになる。
つまり人間は寝てるだけでAIに任せれば、ノーベル賞がぽんぽん生まれるということだ。そうなったら人間はもはや創造を行う必要がなくなり、AIを動かすだけで文明を発展できるようになる。もっとも、AIが暴走しなければだが。

事業の転換

私はPythonの初心者向けの記事を書いていた。最近書き始めたのだが、これはもうまったく価値がない。
Pythonの初心者用記事はネット上にリソースが溢れており、AIはそれらを使うことができる。つまりAIに聞けば、人が書いた記事よりわかりやすくAIに教えてもらえるわけである。
もはや、既存の言語の、書きつくされた記事はまったく意味がない。
SEO的に言っても、SEOが無意味になっていくのであれば、そういった記事を書く必要もまったくなくなる。

真に価値がある情報は、未知の問題を解決した新規情報である。
これがAIが欲しがるもので、検索エンジンもそうだ。こういった情報は今のところ、人間しか創造できない。

ということは、新しい問題を調べてそれを解決する記事を書くのが、これからのブロガーの仕事になるだろう。暫くの間は。
AIが自力で試行錯誤できるようになるまでは、この執筆は価値があるものになるだろう。
もっとも新規情報もAIに吸収されればそれでもはやブログは参照されなくなる。
つまり、これからのブロガーは、未知の問題を解決する記事を書き、それをAIが吸収したら、また未知の問題を解決する記事を書く。ということの繰り返しになるだろう。

そんなんで収益は得られるのか?

問題はそんな記事を書いて、果たして収益を得られるのか、というところだ。
PVが伸びるのだろうか?
未知の問題は当然検索ボリュームも少ない。よって、検索する人はわずかだ。

当然それでは、PVに頼った収益は上げられないだろう。
つまり新しいビジネスモデルが必要になる。
PVが少なくても新規情報の発信によって収益が得られるビジネスモデル。

なるほど、そうすると、トレンド系になるのかな。
特定のカテゴリの新規情報だけを扱うサイトを作り、会員制にして、有料にする。
ぐらいか。できることは。

SEO is dead

SEOが死んだことで、もはやブログでPVに頼った広告収入を得る時代は終わったと言っていいだろう。
新しいビジネスモデルとして、新規情報を扱うトレンドサイトを作り、有料会員制にして収益を得る。
というのが、この記事の終着点になった。

既存のブログメディアはもうこれから死んでいくことになるから、私は新規情報を扱うサイトづくりに励むことにするか。まだ考え中だが。

時代が変わる境目にいるわけだ、我々は。合わせて変化していかなくてはいけないのだろう。